あまり時事ネタでブログを書くことはしないのだが。今日だけは。
45歳。現役のメジャーリーガーとして時代を築き上げてきたイチローが引退をする。僕はイチローが好きだ。「尊敬する人物は?」ともし聞かれることがあれば、両親以外ではおそらく真っ先にこの人の名前をあげる。
仕事への(野球人としての)向き合い方、取り組み方、準備、相手やチームメイトへのリスペクト。とにかくこの男の素晴らしいと思うところはその考え方と行動力。口先だけではない。そりゃそうだ。だからこんなに長くメジャーで活躍し、そしてメジャーリーグで愛されてきたイチロー。
感動もいくつも与えてくれた。ワールドクラシックの決勝戦。不調だったイチローはここ一番でのセンター前ヒット。あの1本があったからこそ日本が優勝したと言ってもいい一打。…そんなこと、普通なら記憶の彼方に忘れてしまうものを今になっても覚えている。
ここ数年、不本意な成績が続いていた。おそらく原因は技術的なことや体力的なもの以上に、「動体視力」の衰えがあったのではないかと想像する。ボクもそうだが40歳を超えると著しく視力の衰えを感じる。老眼もその一つ。視力の衰えはどんなにカラダを鍛え上げていても避けられない衰えだろう。それでも言い訳一つせずにいつものことをいつものように準備するひたむきな姿勢。かっこいいよ。アンタは。
そして、昨今、アスリート以外でも様々な人がこの「引退」という道を通る。嵐や安室ちゃん、若くして絶頂期で引退し、己のイメージやプライドを崩さずに美しい引き際を飾るのもまた良しだろう。だがイチローは、その絶頂期を過ぎ、ボロボロになるまでメジャーリーガーとして全うしたように感じている。あのイチローが今シーズンのオープン戦、打率が1割以下だよ。日米通算4000本以上安打を重ねている栄光のレジェンドが、全く打てていない。そんなボロボロになるまでやり遂げたイチローに、僕は心からのリスペクトを贈りたい。
もちろん、知り合いじゃないけど。サムライ・ニッポン、イチロー。平成最後にまた大きな星が一つ消えていく。寂しいが、こうして時代が繰り返されるんだなぁと。