kiredo(キレド) 代表 栗田 貴士さんの「ぷらすのチカラ」
kiredo×いろはのデザイン
いろはぷらすの賛同企業である、フリーズライフさんでお会いしたオーナーの栗田さん。物珍しい野菜を販売、料理の実演などをしており、そのオシャレな風貌にも農家らしくない雰囲気が漂う。思い切って話しかけ、畑に遊びに行きたい。とお話しし、畑に伺うと、栗田さんの野菜や畑への思いがダイレクトに感じられた。そんな思いに共感させていただき、今回いろはぷらすへご賛同していただくことになった。
始まりは1本の大根の衝撃的な味とステキな農家のオーナーさん
そもそも私は「美味しいもの」好きで、当時石川県にいた頃から美味しいフレンチのレストランに通っていました。どちらかというと、ここと決めたらそのお店に通い続けるような性格なんです。そのお店は一品一品がひとつの野菜にフィーチャーして料理を提供するような、ちょっと変わったスタイルのフレンチのお店でした。そのお店のシェフと仲良くなり、ある日「契約農家さんのところに行くけど、一緒に行かない」と誘われたことが、私が農業と出会ったきっかけです。そこで食べた野菜の味が衝撃的な味で驚きました。見た目は普通の大根だったんですが、中身は全然別物。この味は今でも忘れられません。そして、この農家のオーナーさんが大変面白い方で、人間的にもとても魅力を感じる方でした。私は、どうにかこの方と仲良くなりたい。と思っていたんです。
ヒトの優しさを感じて、今がある
当時私は会社勤務でしたが、休み時間に読んでいた新聞広告に「市民農園募集中」という記事があったんですね。私は直ぐに「コレだ!」と思ったんです。この前のオーナーさんに、“市民農園をやるので、いろいろと教えてください。”と伝えに行こう。これをきっかけに親しくなりたい!と思いました。その後、親身になって教えていただいたオーナーさん、あとから知ったのですが、その農家さんが石川県でも大変有名な農家さんだったんですね。自分の中でも、そんな方からご教授いただき、これはいい加減にはできないぞ。という思いもありました。なんとしてもひと月は続けよう…。当時は会社勤務でしたので、毎朝5時おきでした。笑 はじめはつらかったのですがひと月もすると勝手に目が醒めるように。結局畑と野菜のおもしろさにはまってこの生活は2年も続きました。オーナーさんとの出会いと優しさのおかげで野菜のおもしろさに気づくことができました。大変感謝しています。
コレは余談話になりますが、このオーナーさんと一緒にお食事に行くと、とってもイイ事があるんです。シェフからしてみると、生産者が来ているということは、かなり料理に気合が入んるんです。そうですよね。生で食べて美味しい野菜を、調理して「まずい」と言われてくありませんから。オーナーさんと一緒だと、ワンランク上の料理が楽しめました。オーナーさんと親しくなったことで、またひとつ上のレベルの味を知ることができたんです。
やりたいことが「天職」に
早朝家庭菜園生活が2年続き農業への転職を考えるようになったころ、千葉の実家が空くことになったのですがここでもまたヒトとの出会いに恵まれました。千葉で農業を教えてもらえる方が近くにいないかと探していたところ、レストランに野菜を提供している方ではおそらく日本で一番有名な方、八街にあるエコファームアサノの浅野さんと連絡を取ることができ、弟子入りを受け入れてもらえることになりました。私の農業の基本は、この2人の方なくしては語ることはできません。ただ、やりたい。ということだけでここまで来ましたが、今まであまり苦しいと感じたことはありません。迷いはなかったです。きっとそれが「天職」ということなんでしょうね。
kiredoの野菜への思い
kiredoの野菜は、市場に出回らないような珍しい野菜が多いかもしれませんが、私としては、美味しい野菜を作っているつもりです。その美味しさは、普段の生活をしているとなかなか触れることができなかったりしますよね。人参ひとつにしても、気候も土も違いますし、人によって「味」も違う。作り手によってこんなに味が違うものができるんですよね。味に正解はありません。作り手によって違う味のおいしさがたくさんあっていいんじゃないかとも思いますし、そんな魅力ある野菜の価値を上げていきたいなと思っています。
次のステップへ!
今までのkiredoは、お客さまや主催者さまの求められるところに行って、野菜を説明したり、試食、販売し、kiredoを知ってもらいながらファンになってもらう。その繰り返しでした。そこには、野菜に敏感なお客さまがたくさんいらっしゃって、ニーズが合い、ビジネスとして成立する。ということなのですが、これからはもっと別の方法でkiredoを知ってもらえるように、また野菜の美味しさも伝えていきたいと考えています。
kiredoらしい野菜とヒトとのつながり
kiredoが「ここ(千葉県四街道市)でやっている意味」、つまり近隣や地元の地域の人たちにもkiredoを知ってもらいながら野菜の美味しさを伝えていきたいんです。近隣の人たちとのコミュニティーを通じて、地元の人たちに愛されるkiredoになっていけたら。そして、この畑に、地元の人たちやレストランのシェフ、食に関わる人たちがたくさん訪れていただけるような、そんなkiredoでありたい。そうなってほしいと思っています。畑に来てくれれば、私が畑を大切に思っていることも感じていただけるはずです。たくさんの方にそう感じていただくことは、きっと畑を残す、畑であり続けることにも繋がってくると思います。昨今はこの近辺も宅地化が進んで、こういう畑の景観が少なくなってきているんですね。みんながホッとするような景観を持続することも大切なことだと考えています。
そのために、道路に面した納屋をリノベーションして、地元の人たちが集まれる場として使っていきます。野菜教室や旬の野菜それぞれに合う料理の紹介など、地元の人たちとこの畑でたくさんのコミュニティを作っていくこと。それがkiredoが考えている「kiredoらしい野菜とヒトとのつながり」でもあると思っています。
【INDEX】
畑:千葉県四街道市
西洋から東洋まで世界各国の変わった野菜を中心に、年間150種類以上の野菜を生産する農家。おいしさとおもしろさにこだわって、さまざまな野菜たちをご家庭から飲食店まで個人宅配をしている。野菜という恵み、尊い生命に対して真摯に向き合う。植物という生命を授かる野菜を、少しでもおいしく食べていただきたい。kiredoでは美味しい野菜、野菜本来の味を持つ野菜こそ、店舗ではなく、個人の家庭で使ってもらうために、その野菜の特徴を活かした料理や野菜の教室なども随時開催している。まずはぜひ畑へ来てください!そして野菜の本当の美味しさを感じてください。とオーナー栗田氏。
店舗:「キレドベジタブルアトリエ」
千葉県千葉市若葉区小倉台5-13-4
tel/fax : 043-232-3470
営業時間 : 10:30~18:00(平日)
営業時間 : 10:30~16:00(土日祝)
定休日 : 毎週月曜日、第1・第3日曜日
※その他臨時休業ございます
店舗にはとれたての野菜を美味しく調理していただけるほか、素敵な陶器やアパレルなども販売。イベントやワークショップなども不定期で開催している。
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