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いろはのこころへ 〜いろはのデザインの心得〜#文字

いろはのこころへ 〜いろはのデザインの心得〜#文字

今日は文字のお話。デザインをするうえで私は一番大切なセンテンスだと感じています。

最近、文字を書いたことがありますか?上の写真のようにノートに何かを書く。ということは本当に減ってしまいましたよね。小学校でははがきの書き方を教える学校もあるとか。

macやPC、スマホでデザインをするのは今では当たり前。ですがそれ以前はどうやって作っていたんだろう?と思う人もいるのではないかなと思います。全てアナログで作っていました。文字も「写植」といって、まさに文字を版下原稿に「植える」感じで写植屋さんに頼んだり、「バラ文字」といって、版下用に貼り付ける文字をもらって(買って)それをデザイナーが貼り付けていました。こんな事知っているデザイナーは今ではもう化石ですね笑

さてその文字、現在ではデザインでとても大事なセンテンスですが、どうしても「デザイン」という要素と切り分けて考えてしまいがちな方が多いかもしれません。特にノンプロの方。今ではアプリやPCで誰でも手軽にデザインをして、SNSに投稿したりチラシやポスターを作ることができる時代です。それはすごくいい時代になったなと思います。デザイン自体のクオリティをみれば、プロもノンプロもそう変わりはない時代なのかなって勝手に思っています。つまり、一般の方でも少しスキルを磨けば十分に質の高いデザインを構築することができる時代だと思います。

ですが、「文字」に関しては、残念ながらプロとノンプロでは大きな差があると感じています。実際、私が完成されたデザインを見るとき、どこを一番みるかというと、「文字組み」です。

正直、文字組みで、プロという方が作ったものでも、その方の経験値やキャリアがひと目でわかります。どんなにトータル的にデザインが優れている、素敵なデザインでも、この文字組みひとつで、その完成度が大きく分かれるのが文字です。逆に、この文字組みをしっかりしたデザインは、美しく、過度なデザインをしないものが多い気がします。文字で美しく見せられるデザイン。それは読みやすく、伝えやすく、わかりやすい。「伝える」ことができるデザインだと思います。

では美しい文字組みとはどう作ればいいのでしょうか。これには、ある法則があります。

読みやすく、美しい文字と配置。これには実はセオリーがあります。基本的には「文字の大きさ」「文字の行間」「レイアウト内の余白スペース」「文字の字間」この4つのバランスで決まると言われています(今回書体などのお話は除いています)。私がまず文字組みをするときは、文字の大きさに対して1.5倍の行間に設定する。ということから始めます。つまり、8Pの文字ならば、行間は12P。そして、レイアウトする余白のスペース(白のスペース)とのバランスや、文字の字間をそれぞれ設定していきます。余白のバランスによっては、行間をもう少し広げたり、縮めたり。ここがプロの感覚だと思います。微妙な距離感とバランスで、美しく、読みやすい文字組みを設定していきます。

実は文字組みにも時代の流れやトレンドがあります。数十年前は、文字の字間はぎっちりと詰めてカチッと見せる文字組みがトレンドだった時代もありますが、現在では少し文字組みを広げ、ゆったりと見せるデザインもトレンドの一つです。ただし、本文と呼ばれる文字組は普遍的で、現在でも比較的しっかりと字間を詰めるスタイルも採用されることがあります。ここはそのデザインの用途や伝える媒体の種類によってコントロールしていきます。

今日は長くなってしまいました笑 文字は本当に奥が深く、まだまだお話したいこともありますが、今日はこのあたりで。伝えるための大切な要素の文字。改めて見直してみても良いかもしれませんね。

い ろ は の こ こ ろ へ〜いろはのデザインの心得〜

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