温泉とつくからには、温泉なのである。
津田沼にある超マイナーな銭湯。「鷺沼(さぎぬま)温泉」
僕の自宅から徒歩10もかからないところにある温泉だ。
温泉と言っても、実際は地下から掘り当てた湯を沸かしているので、正確には「鉱泉」になるんだとおもう。
この鷺沼温泉、昔は薪でお湯を沸かしていた。この平成にしてみればすごーーーく貴重な温泉だった。
しかし、東北の震災の時に、地震で釜が壊れてしまったらしく、現在ではガスで沸かしているようだ。
薪の時は、お湯に炭の薫りがうつって湯船に浸かると炭の匂いがほのかにカラダにのこった。
そして、お湯がやわらかい。そんな表現がピッタリの温泉だったが、残念だが現在ではその感覚を味わうことはできなくなった。
この温泉、とにかくボロい。それはもちろんいい意味で。
店内に入るとまるで時が止まっているかのような昭和初期にありそうなインテリアがそのまま残っている。
実際、以前「南極物語」というキムタクや緒形直人が主演したドラマで、
大正昭和の時代の銭湯として、ロケに使われたほどだ。
もちろん、キムタクもこの温泉に入っている。それが唯一の自慢?…そんな温泉。
こんなレトロ空間だが、湯船はめっぽう熱く、3分も湯船に使っているとやけどするんじゃないか?くらいの熱さ。
地元の常連のおじさんやおじいちゃんですら、あちーーぃといいながら湯船に入る。
ま、それが快感…だったりもする、一癖も二癖もある銭湯。
最近はデザイナーズ銭湯のような、オシャレにリノベーションされて運営している銭湯も都内にはかなり数があるようだが、
僕はこういった古いものをそのまま受け継いで使い続ける、古き文化を大事に継承する(大事にしているかわからん銭湯だが笑)
そんな施設があってもいいんじゃないかとも思う。
さ、今週末もあのアツい湯船が恋しくなった。行ってみるかな。